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Profile

西松 葵
Investment VP
京都大学経済学部卒業後、2014年に三井物産株式会社に入社。エネルギー本部にて液化天然ガス(LNG)投資事業に従事し、カタール・ドーハへの現地事業会社出向、LNG事業の投資管理、ロシアLNG事業のプロジェクトファイナンス交渉および契約実務を担当。外国株主を含む多様なステークホルダーとの折衝を重ね、グローバルな交渉実務を身につけた。愛知県名古屋市生まれ。4歳から高校卒業まで米国シカゴ郊外で育ち、帰国後は京都大学に進学。2022年9月、DNX Capitalに参画。

Interview

  • 日本発のグローバル企業に 海外の知見とエンタープライズの視点を
  • 商社での海外経験が 思わぬ形で伴走の力に 三井物産では、カタールやロシアの案件を通じて、何兆円規模のLNG投資プロジェクトに携わりました。プロジェクトファイナンスの交渉、現地事業会社への出向、外国株主との折衝。それらは経験として大きなものでしたが、人生一度きりなら一社しか経験できないのはもったいないと思うようになり、転職活動を始めました。そのとき、いろいろ調べる中で興味を惹かれたのが、スタートアップ業界です。「新しいことにチャレンジするならこの業界がいい」と強く思いました。 そこからDNXにジョインし、ベンチャーキャピタルという全く異なる世界へと踏み出しました。スタートアップを投資家目線で評価することも、案件や商談の進め方も、何もかもがゼロから学び直し。もちろん戸惑うことも多くありましたが、スタートアップ業界に影響を与えるような存在になりたいという目標を持ちながら、ここまでやってきました。 入社から3年半が経って、自身が「応援したい」と感じる起業家の輪郭がようやく見えてきた気がします。それに、私自身がどのように貢献できるかについても、手応えを感じ始めました。エンタープライズに対する営業経験が浅い起業家には「大手はこう考えている」、「こういうアプローチが通じやすい」と、当事者経験に基づいたアドバイスをしています。また、海外経験のない起業家の国際出張に同行し、英語でサポートする場面もありました。かつての物産時代の経験は、思わぬ形で生きています。
  • スタートアップの一歩に関わる 支援や言葉をひとつずつ重ねていく DNXに来てから一番変わったのは、「発言の重さ」への意識です。特にシード期の起業家と向き合うとき、私の一言が真剣に受け取られ、彼らに何かしらの影響を与えることを肌で感じます。何かを伝えるときの緊張は今も消えませんが、そのプレッシャーこそが投資家としての手応えであり、責任感でもあります。 あるスタートアップのCEOが休職したとき、ほぼ社員のような関わり方で一緒にその期間を乗り越えました。それ自体は些細な支援かもしれませんが、そのときの支援については、今でも感謝の言葉を伝えられます。こうした一つひとつの支援の積み重ねが、起業家の皆さんとの信頼関係につながっていると思います。 私が起業家の皆さんと向き合うときに心がけているのは、起業家自身が考えを深める機会をつくるようなコミュニケーションを取ることです。「こうあるべき」と伝えて相手を誘導するのではなく、「こういう取り組みがある」という情報のみを共有し、新しい発見をもとに、起業家が良き道を進めるよう意識しています。 私たちは外部の人間であるからこそ、事業に集中する起業家の皆さんが持ちにくい、外部の視点を提供できます。そういった支援を通じ、「それは考えていませんでした」という言葉を起業家の皆さんからもらえることが、何よりもの自信につながります。
  • 課題解決に人生をかける 起業家とともに日本から世界へ ある時期、韓国のスタートアップと接する機会がありました。彼らはグローバル展開を前提に事業を設計していて、市場の小さい自国にとどまることは考えていません。日本のスタートアップとは大きく異なるその姿勢に、強い刺激を受けました。日本からも、もっとグローバル展開に積極的なスタートアップが生まれてくるといいな、と感じます。 日本のスタートアップが世界へ踏み出すとき、きっと力になれると信じています。これから生まれてくる日本発グローバル企業の挑戦に、これまで培ってきた経験やキャピタリストとしての知見を惜しみなく届けられる自分でいたいと思います。 投資する起業家を選ぶ上で大切にしているのは、「課題と本気で向き合っているか」ということです。ピッチを聞けば、軽い興味でやっている人と、人生をかけて取り組んでいる人の違いが伝わってきます。ある課題が解けることで、誰かが助かり、世の中が良くなる。そういう大きな願いを心に抱き、命を燃やす起業家をこれからも支援していきたいです。